牧野富太郎博士も設立に関わった佐渡植物園に行ってきた

佐渡見どころ

朝ドラで話題の牧野富太郎博士が設立に関わった植物園が佐渡の羽茂にあります。

牧野先生ファンの私としては行くしかない!ということで佐渡植物園で開催されている「佐渡植物園と牧野富太郎」のパネル展示に合わせて行ってきました。

佐渡植物園とは

「佐渡植物園趣意書」によるとこの植物園は、佐渡中の植物を一堂に集めて保存し島民の学習の場になるようにと昭和23年に設立されたようです。(2023年7月現在「佐渡植物園と牧野富太郎」として牧野博士との関わりを記したパネルが展示されており、「佐渡植物園趣意書」 もその中の展示の一つで見ることができます。)

ちなみに佐渡の植生は特殊で、普通標高1500mを超えて見られる高山植物が佐渡だと1000mの山でみられるなど(山頂効果というそうです)、植生についてはまだよくわかっていないこともあるそうです。

設立については主に地元の有志が主体になったそうですがその中に近藤福雄氏の名前もあります。

私は「佐渡万華鏡」という昭和初期の佐渡の写真集で近藤さんを知ったのですが、佐渡の振興にも助力していたのは驚きでした。

牧野博士とも親交があったようです。

近藤さんの写真はスナップ写真から構図が凝ったものまで見ていてとても面白いので興味のある方はぜひ見てください。

残念ながら絶版になっていますが「佐渡万華鏡」は佐渡内のどの図書館でもだいたいは揃えています。

設立場所の羽茂は南佐渡の山中にひらけた盆地で、街の中心を縫うように羽茂側が流れる自然豊かな土地です。

伝統芸能も盛んで、羽茂高校にが伝統芸能部がありよく名を知られています。

植物園の敷地の隣には度津神社(わたつじんじゃ)があり、こちらは佐渡一ノ宮という由緒正しい神社です。

今回のパネル展示では、なぜ植物園がこの地に設立されたのか具体的には示されていませんでしたが、上記の「佐渡植物園趣意書」 内でこの土地の豊かさに触れており、環境と文化の発展に適した土地だと判断されたのでしょうか。

すぐ近くを羽茂川が流れ度津神社の清涼な空気が流れるとても美しい場所です。

牧野富太郎とは

牧野富太郎とは明治から昭和にかけての植物学者です。

おそらく植物に関わる人であれば一度は名前を聞いたことがあるくらい植物研究の世界で功績を残した方です。

彼の著書である牧野日本植物図鑑は現在でも研究者や一般に広く読まれています。

詳しい業績は高知県立牧野植物園のサイトに詳しいので下記リンク先を見てください。

高知県立牧野植物園

高知県立牧野植物園は数年前に私も訪れているのでその時撮った写真も記事にまとめていますのでどうぞ。

展示も建物もすても素晴らしいです。

機会があればぜひ訪れてみてください。

佐渡と牧野富太郎の関係

牧野富太郎博士は昭和8年7月24日、ヤマトグサ自生の調査のため佐渡に来島しました。

詳しくは佐渡市のサイトの記述を引用させていただきます。

明治20年新種として発表した日本特産の固有種『ヤマトグサ』の分布を確認するための来島でした。
和名ヤマトグサは「大和草」の意味で、新潟県内では、越後には全く分布しませんが、佐渡には山中に分布します。その様子をみた牧野富太郎は、「群落としては全国一かもしれない」と評価しました。ヤマトグサは、佐渡の植物相の特異性に学者が注目することになったきっかけの一つと言われています。

佐渡植物園と牧野富太郎

この牧野博士来島の際に先述した近藤さんがいて、その時の写真が残っているのはすごいことなのではないでしょうか。

そう思うのは私が牧野先生のファンだからでしょうか。

パネル展示に近藤さんの撮った写真の展示もあります。必見です!もちろん「佐渡万華鏡」内にも載っています。

その縁あって佐渡植物園設立の際にも多数の有識者から指導を受け、その中に牧野博士もいたそうです。

牧野博士から指導を受ける際、佐渡設立関係者が東京の博士の元を訪ねたそうですが、近藤さん、バッチリ写真を残してくれています。

ありがとうございます!!

アクセス

佐渡植物園ホームページ

住所:新潟県佐渡市羽茂飯岡550番地6
駐車場:無料駐車場あり
開園時間 8:00〜17:30
入園料:無料