雪道初心者が実践する雪道運転

その他佐渡

「警報級の大雪です。不要不急の外出は避けるようにしてください」

この時期毎年聞く雪予報の常套句。

これに従える人って雪国にはほぼいないのではないかと疑問に思っています。

大抵の大人は仕事をしているわけで見渡した限り仕事を不要不急にしている企業はないからです。

在宅ワークという素晴らしい取り組みもありますが雪降る田舎の在宅ワーク普及率がいかほどか知れたものではありません。

ままならない己の身、しかし現実は止むことなく降り続く。

今回は雪の日に運転しなければならない自分の境遇を振り返って雪道初心者がどのように運転しているのか書いていこうと思います。

佐渡の雪道状況

佐渡は新潟県の中では比較的気候が穏やかで雪も少なめの地域と言われています。

島内でも場所によって降り方に差があり両津、羽茂、新穂>佐和田、真野>相川のように両津側は雪の量が多い印象です。

主要道路の除雪も早朝から業者の方々の尽力で万全です。いつもありがとうございます。

とはいえ雪国に慣れていない身としてはやはり雪道の運転は毎年憂鬱です。

雪道運転の主なトラブル概要

スタック

スタックとはタイヤが雪にはまって空すべりすることでその場から抜け出すことができなくなることです。

スタックの対処方法はあるようですが、それでも抜け出せないことは珍しくありません。

周囲に人がいれば車を押してもらって抜け出します。

道路の凍結

道路の凍結はいうまでもなく車のスリップを誘発しハンドルとブレーキ操作を無効にします。

ほぼ事故に直結します。

ただ道路の凍結は初心者には見分けがつきにくく、警戒してゆっくり運転していると後続車からあおられたりします。

そんなクソ野郎は無視しましょう。

ホワイトアウト

吹雪によって視界が遮られることです。

これが本当に恐ろしくひどいと街中でも3m先が見えなくなり道路線や電柱、縁石さえも見えなくなります。

目隠しされて運転しているような恐怖感です。

ホワイトアウトにあったら車を停め吹雪が収まるまで待ちます。

その際追突を防ぐためヘッドライトをつけて前後に存在をアピールしましょう。

国仲のバイパスが起こりやすいといわれていますが街中でも屋根からの雪の吹きおろしなどでホワイトアウトすることがあります。

フロントガラスの凍結

フロントガラスが凍ると曇りガラス状になり前が見えなくなります。

同時にワイパーも凍ることがあるのでしばらく使えなくなります。

運転中ではなく長時間の駐車中に凍結します。

雪の日はもちろんですが晴れた日に特に起こりやすいです。

朝など急いでいる時に限って現れる憎いトラブルですが早く融かそうとお湯をかけるのは厳禁です。

温度差で急速に湯が気化し凍結が悪化します。

フロントガラスが凍結した際は車内のエアコンを最大にして融けるのを待つか、ホームセンターなどに売っている氷解剤を使います。

いざ運転。その前の準備

初心者はある程度装備を整えて臨みましょう。

タイヤをスノータイヤにしておく

書くまでもないことですが一応書いておきます。

地球に空気があるように雪国にはスノータイヤです。

車の中に用意するもの

  • スコップ(スタックした時雪を除けるため)
  • 雪下ろし(車本体に積もった雪を除けるためのものなので車を傷つけないもの)
  • 手袋、帽子(雪かきに素手で臨むのは無謀です。そして雪は頭にもどんどん積もっていきます。帽子も必須です)
  • ひざ掛け、毛布、カイロ(人気のない場所で最悪孤立した時のため断を取れるようにしておきましょう。毛布やひざ掛けはスタックした際に使えるそうです)
  • 非常食・水、携帯トイレ(同上)
  • スマホ、携帯電話の充電は万全に

車の雪かき

意外に車の屋根の雪を下ろし忘れることが多いと思いますが必ず取り除いておくようにしてください。

坂道で車に角度がつくとフロント部分に滑り落ちてきて視界がふさがれることがあります。

フロントガラスが凍結している場合は車内の暖房や市販の氷解剤を使用して融かします。

同居する人がいる場合は行き先を伝えておく

雪によって停電トラブルが起きることは過去にありました。

電話が繋がらなくなることも考慮しておきましょう。

万が一孤立して連絡手段がない場合の命綱です。

実践編

いよいよ私が雪道運転を実際にする時に気を付けていることをあげていきます。

主要道路を走る

要は除雪されている道を走るということです。

少なくともスタックのリスクは低くなります。

初心者は遠回りになっても大きめの道を走ることをお勧めします。

ただし雪は短時間でも数十㎝積もることがあります。

朝除雪されていても帰る頃には降り積もっているということはあるので注意です。

車間距離に気を付ける

凍結、ホワイトアウトは突然来ます。

雪道の急ブレーキは厳禁なので前の車との車間距離には気を付けましょう。

急ブレーキはかけない

凍結した道はもちろん雪の上でも滑ります。厳禁です。

また坂道などはギアをセカンドやローに入れてフットブレーキを使わないようにします。

橋の上、トンネルの出入り口、日当たりが悪い場所は凍結しやすいので常にゆっくり走るようにします。

50km/h以下で走る

もちろん道路の制限速度に従ってください。

バイパスなど大きい道路で先頭を走っていたりすると速度にとまどいます。

道路に雪が積もっている場合は50km/h以下で走りましょう。

前に車がいれば車間距離に気を付けて同じくらいの速度で走ればいいですが、怖ければ無理せずゆっくり走ってください。

ヘッドライトをつけておく

前後の車に自分の存在を知らせておくためにつけておきます。

年を取ると暗いところで視界が利かなくなります。の

自分が思っている以上に相手には自分が見えていなかったりしす。

雨や雪の日の暗さも例外ではありません。

特に佐渡は高齢者が多いので注意が必要です。

自分を守るためにもつけておきましょう。

轍はタイヤ跡の上に乗る

雪の厚いところに乗り上げるとスタックする可能性があります。

最終手段は公共交通機関を使う

佐渡の場合はバスです。

移動の自由は制限されますが運転手さんはプロです。

注意する点は雪の日の道路状況で遅れが生じるので時間には余裕をもっておくことです。

おまけ:駐車の際は隣の車と距離を開ける

雪というか強風の際は要注意です。

風にドアをもってかれてしまいます。

佐渡の強風を侮ってはいけません。

踏ん張っていても体ごと引っ張られます。

隣に車でもいて傷つけようものなら最悪です。

強風にドアが持っていかれることを前提に駐車をしましょう。

幅に余裕のある駐車場を選んだり多少遠くなっても両側に駐車していない場所に停めるようにしてください。

どんなに気を付けてもトラブルになることはある

雪の日に事故を起こしてしまった人たち全てが初心者なわけではありません。

雪国長い人たちも多いわけです。

雪の事故は気を付ければ防げることも多くありますが、どんなに万全に対策をしていても起こる時には起きてしまうのです。

ある程度は運と言いたいところですが割り切れないのも確かです。

雪のちゃんとしたマニュアルについては色々な雪国県がまとめています。

動画サイトなんかでも豪雪地帯の経験者達が注意点をまとめてくれていたりもしているのでぜひ探してみてください。

事故なくこの冬を乗り切りましょう!